AROダイヤフラムポンプの故障原因と対策
2024/04/01
目次
- はじめに
- ポンプの起動不良
- 搬送液の漏れ
- 吸吐出が不安定
- 排気はされるが吐出しない
- 搬送液中に気泡が入る
- ダイヤフラム、チェックバルブ等、接液部品が劣化する
- まとめ
はじめに
ダイヤフラムポンプを長期間お使い頂く中で定期的なメンテナンスはどうしても必要となります。
メンテナンスの際に不具合の考えられる症状と対策方法をまとめました。
※あくまで一例です。
不具合の症状と対策
1.ポンプの起動不良
症状 ポンプが起動しない
対策 必要なエアー圧や流量が供給されているか確認する。必要に応じてエアー駆動部を点検、修理する
2.搬送液の漏れ
症状 ポンプのシール部分や接続部から搬送液が漏れ出す
対策 漏れている箇所の締め付けを確認し、必要に応じてガスケットやOリングを交換する。エアー排気口から搬送液が漏れている場合、ダイヤフラム破損の可能性あり
3.吸吐出が不安定
症状 動作が遅い、流量が少ない、吸い込まない
対策 吸入・吐出ラインの詰まり確認、エアーセクションの点検、ダイヤフラム、チェックバルブの故障(破損)、配管径が細すぎる(高粘度流体の場合、キャビテーションが発生し適切に吸・吐出が行われなくなる)
4. 排気はされるが吐出しない(ポンプのサイクルが停止し、エキゾーストからエアーが排気される)
対策 エアーセクションの点検
5.搬送液中に気泡が入る
対策 吸入配管、ポンプの吸入側の接続・固定(締め付け)の確認
6.ダイヤフラム、チェックバルブ等、接液部品が劣化する
原因 各部品材質の搬送液に対する化学的耐性が低い
対策 部品材質の適合性を見直しや材質の変更を検討、または短期間で部品を交換する
まとめ
長期稼働のためには、初期症状の確認と相談が重要
ダイヤフラムポンプを使用する際には、その性能と安定性を長期にわたって維持することが大切です。
ポンプの異常な動作や起動不良、搬送液の漏れ、吸吐出の不安定さ等の問題が発生した場合はポンプの寿命に影響を与える可能性が高くなります。
症状を早期に発見し、速やかにメーカー・代理店へ相談することが深刻なトラブル防ぐことが長期的なポンプの運用を安定させるために大切なポイントになります。
ユニツール株式会社ではAROダイヤフラムポンプの選定から修理までお手伝いしております。
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