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ホームコラムダイヤフラムポンプ半導体工場の薬液・スラリー移送を止めない|腐食性薬液・CMPスラリー・排液リサイクルにダイヤフラムポンプが選ばれる理由

半導体工場の薬液・スラリー移送を止めない|腐食性薬液・CMPスラリー・排液リサイクルにダイヤフラムポンプが選ばれる理由

2026/09/18
ダイヤフラムポンプ

半導体製造の現場は、見方を変えれば「難しい流体の移送」の連続です。
ウェット洗浄やエッチングで使う強い酸・アルカリ、CMP(化学機械研磨)で使う研磨性のスラリー、そして工程から出る排液の回収・リサイクル——どれも、一般的なポンプでは腐食・摩耗・漏れ・詰まりが起きやすい流体ばかりです。

こうした薬液・スラリーの移送が止まれば、工程が止まり、歩留まりや装置の稼働に直結します。
この記事では、なぜエアダイヤフラムポンプ(空気作動式・AODD)が半導体分野で活用されるのかを、流体の難しさと、それに応える構造・材質の観点から整理します。

半導体の薬液・スラリー移送、3つの難所

①腐食性の強い薬液を、安全に送る
半導体のウェット工程では、硫酸・塩酸・硝酸・フッ酸などの酸、水酸化ナトリウムなどのアルカリ、IPA(イソプロピルアルコール)などの溶剤が使われます。金属を侵し、漏れれば設備と人の安全に関わるため、接液材質と密閉性がそのまま選定の成否を分けます。

②CMPスラリーの「研磨性・固形分」に耐える
CMPで使うスラリーは、研磨粒子を含む研磨性の高い流体です。一般的なポンプでは部品の摩耗が早く、詰まりや流量低下の原因になります。固形分を通せる流路と、摩耗に強い材質が要ります。

③低汚染(シールレス)と、引火性(防爆)を両立する
高純度が求められる工程では、流体への汚染や漏れは避けたいところ。さらにIPAなど引火性の溶剤を扱う場所では、着火源を持たない構造が求められます。「汚染させない」と「安全」を同時に満たす必要があります。

なぜエアダイヤフラムポンプが向くのか

シールレス設計
ダイヤフラムが液体と駆動部を分けるため、漏れのリスクが低く、汚染も抑えられます。

耐薬品材質を選べる
接液部をPTFE(テフロン)やPVDF、ステンレス(SUS316L)などから選べるため、強酸・強アルカリ・溶剤に材質で合わせられます。

スラリー通過性とドライラン耐性
流路が広く固形分を通しやすく、液が無い状態で運転しても損傷しにくいため、液面が変動する回収・排液にも向きます。

エア駆動で本質的に安全
電気を使わないため電気火花が出ず、引火性溶剤の環境と相性が良好(日本の電気防爆検定は不要、ARO製品は国際防爆規格ATEX〈CE Ex11 2GD X〉適合)。

低せん断で送れる
流体を強く撹拌せず一定容積で送るため、性状を保ちたい薬液・スラリーに適します。

半導体まわりでの用途マップ

薬液供給
各工程への酸・アルカリ・溶剤の安定供給

サンプ・ドレン排液
工程から出る排液の回収・移送

CMPスラリー供給
研磨スラリーの供給

廃液・薬液のリサイクル(資源循環)
使用済み薬液の回収・再利用プロセス

AROダイヤフラムポンプの活用事例

半導体・電子分野では、次のような場面でダイヤフラムポンプが活用されています。

薬液リサイクルプロセスの改善
資源循環・廃棄物削減を目的に、耐薬品性・耐久性を考慮した設備とダイヤフラムポンプを組み合わせ、薬液の回収・再利用プロセスを構築。プロセスの見直しと適切な機器選定により、化学反応に要する時間の短縮とシステム全体の処理能力向上につながった例があります。

薬液移送(サンプ・ドレン用途)
薬液供給設備において、サンプ・ドレン用途の薬液移送に活用されています。

スラリー・薬液供給
スラリー供給システムや薬液供給システムにおける薬液移送に活用されています。
また、電子分野の周辺でも、プリント基板製造での水酸化ナトリウム・塩酸の移送、液晶パネル製造での硫酸・塩酸・硝酸の移送、シリコン材料の製造での酸類の移送など、腐食性薬液の移送にエアダイヤフラムポンプが使われてきた実績があります。

材質・機種の選び方

強酸・強アルカリ・フッ酸など:ダイヤフラム/ボールはPTFE、本体はPVDFやPTFE系。特にフッ酸は材質の適合確認が不可欠です。

CMPスラリー
許容固形物径と耐摩耗性を確認。研磨性が高いため、材質と流路の余裕を持たせます。

IPAなど引火性溶剤
エア駆動で電気火花が出ない機種を選び、アース(接地)を徹底します。

※注意:接液部にアルミを含むポンプは、塩化メチレン・四塩化炭素・トリクロロエチレン等のハロゲン化溶剤に使用できません。ステンレス・アセタール・PVDF等を選びます。

半導体の薬液・スラリーは、濃度・温度・混合状態が一つ違うだけで最適な材質が変わります。カタログ値だけで決めきれないときは、実際の流体でデモ機を動かして確かめるのが確実です。

※記載の活用例や性能は、特定の条件下でのものです。すべての環境で同じ結果を保証するものではないため、導入前には必ず担当者へご相談ください。

【半導体向けの薬液・スラリー移送の機種選定・相談はこちら】

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