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ホームコラムダイヤフラムポンプダイヤフラムポンプが凍結する原因と対策|冬に止まる前に知りたい仕組みと“凍結以外”の見分け方

ダイヤフラムポンプが凍結する原因と対策|冬に止まる前に知りたい仕組みと“凍結以外”の見分け方

2026/11/02
ダイヤフラムポンプ

「冬の朝、ダイヤフラムポンプが動かない…」 「温めたら動いたけれど、また止まった…」 寒い時期に、こうしたトラブルをくり返していませんか?

エア駆動のダイヤフラムポンプは、構造上、冬に凍結しやすい機械です。ただ、凍る仕組みを知れば、毎冬の応急処置から抜け出す道が見えてきます。

また、冬の不調の原因は凍結だけとは限りません。 本記事では、凍結が起きる仕組み、凍結かどうかの見分け方、そして毎冬くり返さないための対策までを順に解説します。

ダイヤフラムポンプを専門に扱って40年、延べ250社以上をサポートしてきた私たちユニツールの知見をもとにお伝えします。

なぜ凍るのか

なぜダイヤフラムポンプは凍結するのか

結論から言うと、ポンプ自身が吐き出す「冷たく湿った排気」が、エアバルブ周辺を凍らせるためです。

エア駆動のダイヤフラムポンプは、圧縮エアでダイヤフラムを往復させ、使い終わったエアを排気します。

凍結はこの排気の過程で、次の順番で起こります。

1. 圧縮エアが排気されるとき、一気に膨張して温度が下がる

2. エアに含まれていた水分が、冷えた排気通路やマフラーで凍る

3. 氷がエアバルブの動きを妨げ、ポンプが途中で止まる メーカーのカタログでも、凍結停止は一般的なダイヤフラムポンプで「2番目に大きな問題」として挙げられています。

凍結を疑うサイン

・冬場や、朝一番の始業時に止まりやすい

・運転時間が長くなるほど、止まる頻度が増える

・エアバルブやマフラーの周りに霜や氷が付いている

・室温が上がると、自然に動き出す 温めると一時的には動きます。

しかし、排気が冷えて水分が凍るという仕組みは変わらないため、条件がそろえば何度でもくり返します。毎冬同じトラブルが起きるのは、このためです。

その不調、本当に凍結?

その不調、本当に凍結?冬に多い「粘度」の見落とし

冬にポンプが止まる・遅くなると、まず凍結を疑いがちです。しかし、送っている液体そのものが冷えて硬くなり(粘度が上がり)、ポンプの能力が追いつかなくなっているケースもあります。原因が違えば、効く対策も変わります。

【事例】冬だけ充填が遅くなった塗料メーカー

塗料の開発製造・販売を行う国内のお客様は、多品種・小ロットの塗料をダイヤフラムポンプで充填していました。

冬場になると、高粘度の塗料の充填に時間がかかることが悩みでした。 そこで、それまでより能力のあるポンプを探して切り替えたところ、充填時間は従来の約半分になりました。

内圧によって停止を抑える機構も備わっており、止まることなく使えているとのことです。

※使用実績であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。

海外でも、建築・一般工業向けの化学品メーカーで、冬季に圧力の不足と粘度の変化が重なり、製品を適切に送れなくなった例があります。

見分けのポイント

前の節で挙げた凍結のサイン(エアバルブやマフラーの霜・氷など)が見当たらないのに、冬の不調が続く場合は、液体の粘度とポンプの能力が合っているかも確認してみてください。

毎冬くり返さないための対策

毎冬くり返さないための対策

再発を防ぐポイントは、凍結の元になる「供給エアの水分」を減らすことです。
設備側でできる対策は、主に次の2つです。

1. 供給エアの水分を取り除く エアドライヤーを導入して、供給エアの湿気を除去します。あわせてエアフィルターを定期的に交換し、水分やオイルミストを取り除きます。凍結の元になる水分そのものを減らす対策です。

2. 冬場の保温・室温管理 冬場は配管の保温や、ポンプ周辺の室温管理を徹底します。

凍りにくい構造という解決策

凍りにくい構造という解決策

凍結は、ポンプの構造そのもので防ぐこともできます。その代表が、ARO(インガソール・ランド)のダイヤフラムポンプに採用されている「Quick-Dump™(クイックダンプ)」排気バルブです。

Quick-Dump™の仕組み

前の節で説明したとおり、凍結の原因は冷たく湿った排気です。Quick-Dump™は、この排気を凍結しやすい通路から拡散させ、エアバルブの重要な弁機構から遠ざけます。これにより、エアバルブ周辺に氷ができるのを防ぎます。

メーカーのカタログでは、Quick-Dump™によって、凍結防止のためのヒーターや温水などが不要になるとされています。 ※Quick-Dump™は一部のモデル・シリーズに限り採用されています(PROシリーズでは2インチ・3インチなど)。対象機種はお問い合わせください。

海外での切り替え事例

【事例1】セラミック釉薬の移送
数年間、他社のポンプで釉薬を移送していましたが、エアバルブが凍結しやすいことが分かりました。AROのポンプに切り替え、凍結や中間停止のないアンバランスエアーバルブが評価されています。

【事例2】コンクリート添加剤の注入装置
10年にわたり他社のポンプを装置に搭載していましたが、クランプ部の漏れやエアバルブの凍結が頻繁に起きていました。テストを経てAROのポンプに入れ替えました。
「凍結しないこと」「信頼性が高いこと」などが評価されています

※海外の事例であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。

まとめ

ダイヤフラムポンプの冬の凍結は、ポンプが吐き出す冷たく湿った排気が、エアバルブ周辺を凍らせることで起こります。

・凍結のサイン(霜・氷、温めると動く)を確認する

・サインがないのに不調が続くときは、液体の粘度も疑う

・供給エアの水分を減らし、冬場の保温・室温管理を徹底する

・毎冬くり返すなら凍りにくい構造のポンプも選択肢になる 原因を正しく見分けることが、毎冬の応急処置から抜け出す第一歩です。

ユニツールは、ダイヤフラムポンプを専門に扱って40年、延べ250社以上・21,000件以上の導入・部品調達・修理に携わってきました。

冬の停止でお困りでしたら、現在お使いのポンプの型式と、送っている流体、止まる状況をお知らせください。

一部機種では、実際にお使いの流体でのデモ機無料貸出にも対応しています。

※記載の性能や実績は、特定の条件下で得られたものです。すべての環境で同じ結果を保証するものではないため、導入前には必ず担当者へご相談ください。

▶ 冬の停止・凍結のご相談はこちら(デモ機の無料貸出に対応)

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