【化学薬品用ポンプの腐食対策】材質選定で失敗しないための適合ガイド
化学薬品を扱うポンプの腐食トラブルとは
化学工業、製薬、塗料製造、めっき、半導体製造など、腐食性の高い化学薬品を扱う現場では、ポンプの材質選定が極めて重要です。
不適切な材質を選定すると、以下のようなトラブルが発生します。
材質選定ミスによる主なトラブル
- 腐食による穴あき 流体が化学反応を起こし、ポンプ本体や内部部品に穴が開く
- 性能低下 腐食により内部部品が劣化し、吐出量や圧力が低下する
- 突然の停止 ダイヤフラムやバルブの腐食により、運転中に突然停止する
- 流体汚染 腐食した金属成分が流体に混入し、製品品質に影響する
- 頻繁な部品交換 耐薬品性の低い材質では交換頻度が高くなる
これらのトラブルを防ぐには、流体特性に適した材質の選定が不可欠です。
化学薬品用ポンプの材質選定で重要な2つの視点
1. 流体の化学的特性を把握する
材質選定の第一歩は、取り扱う流体の化学的特性を正確に把握することです。
確認すべき流体特性
- 流体名称 化学物質の正確な名称(例:硫酸、塩酸、水酸化ナトリウムなど)
- 濃度 薬品の濃度(例:硫酸98%、塩酸35%など)
- 温度 使用温度範囲(常温、高温など)
- pH値 酸性、中性、アルカリ性の度合い
- その他の特性 芳香族、塩素系、溶剤など
代表的な化学薬品と材質
化学工業の現場で頻繁に使用される化学薬品について、材質を解説します。
※特性、素材は一例です。
酸性流体(硫酸、塩酸、硝酸など)
流体特性
- 金属を腐食させる強い酸性
- 濃度と温度により腐食性が大きく変化
材質
- ダイヤフラム・ボール PTFE(テフロン)
- 本体 PVDF、ポリプロピレン(濃度・温度による)
アルカリ性流体(水酸化ナトリウム、アンモニアなど)
流体特性
- 高濃度では強い腐食性を持つ
- 温度が高いほど腐食性が増す
材質
- ダイヤフラム・ボール:PTFE、サントプレン
- 本体:ポリプロピレン、PVDF
塩素系溶剤(トルエン、キシレン、塩化メチレンなど)
流体特性
- 樹脂を溶解・膨潤させる
- 引火性が高い
材質
- ダイヤフラム・ボール:PTFE(テフロン)必須
- 本体:アルミニウム、ステンレス(金属製)
炭化水素・オイル類(灯油、軽油、切削油など)
流体特性
- 一般的な樹脂を膨潤させる
- 粘度が高いものもある
材質
- ダイヤフラム・ボール:ニトリル(TPE)、PTFE
- 本体:アルミニウム、ステンレス
AROダイヤフラムポンプの材質ラインナップ
AROダイヤフラムポンプは、豊富な材質の組み合わせにより、幅広い化学薬品に対応できます。
※下記組み合わせは、一例となります。用途に合わせた組み合せのご提案が可能です。
PROシリーズ 1/2インチモデルの材質バリエーション
666053-3EB(汎用・経済タイプ)
- 本体:ポリプロピレン
- ダイヤフラム・ボール:サントプレン
- 用途:一般的な化学薬品、水溶液
666053-344(耐薬品タイプ)
- 本体:ポリプロピレン
- ダイヤフラム・ボール:PTFE(サントプレンバックアップ)
- 用途:酸、アルカリ、幅広い化学薬品
666057-444(高温・耐薬品タイプ)
- 本体:PVDF(カイナー)
- ダイヤフラム・ボール:PTFE(サントプレンバックアップ)
- 用途:高温かつ腐食性の強い流体
PROシリーズ 1インチモデルの材質バリエーション
6661A3-3EB-C(樹脂製・汎用タイプ)
- 本体:ポリプロピレン
- ダイヤフラム・ボール:サントプレン
6661A3-344-C(樹脂製・耐薬品タイプ)
- 本体:ポリプロピレン
- ダイヤフラム・ボール:PTFE
666120-362-C(金属製・耐油タイプ)
- 本体:アルミニウム
- ダイヤフラム:ニトリル
- ボール:アセタール
- 用途:切削油、廃油など
材質選定で迷ったら専門商社に相談を
化学薬品用ポンプの材質選定には、専門的な知識と経験が必要です。
材質選定が難しい理由
- 化学物質の種類が膨大で、すべての適合性を把握するのは困難
- 濃度や温度により適合性が変化する
- 複数の化学物質が混合している場合、予測が難しい
- カタログだけでは判断できないケースが多い
ユニツール株式会社では、40年以上の実績に基づき、お客様の流体に最適な材質選定をサポートしています。
- 化学物質適合性ガイドに基づく材質提案
- 導入実績に基づく実用的なアドバイス
- デモ機の無料貸出で事前検証が可能
- 1年間のメーカー保証と充実したアフターサポート
- 部品交換時の材質変更にも柔軟に対応
化学薬品用ポンプの材質選定でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
化学薬品用ポンプの腐食対策には、流体特性に適した材質の選定が最も重要です。
PTFE、PVDF、サントプレン、ニトリルなど、各材質には得意・不得意があり、流体の種類、濃度、温度によって最適な選択が異なります。
AROダイヤフラムポンプは、豊富な材質ラインナップにより、幅広い化学薬品に対応でき、実際に15年以上安定稼働している実績も多数あります。
適切な材質選定により、長期安定稼働とメンテナンス負担の軽減が期待できます。
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※記載の性能や実績は、特定の条件下で得られたものです。すべての環境で同じ結果を保証するものではないため、導入前には必ず担当者へご相談ください。